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原子力発電-3 技術論 [原子力発電]

 私は原子力発電の専門家でもないし、仕事で携わったことはありません。しかし、機械系の技術屋として言えることはあると思います。
 原子力発電プラントの建屋は、建築屋の仕事ですが、格納容器から発電設備までは機械屋の仕事です。
 大学では、原子力発電特有の知識は勉強しません(原子核専攻なら別かもしれませんが、そのような学科を設置している大学はわずかです)。特有の知識とは、たとえば構造材で主に使う鉄やステンレス材に対する放射線の影響です。材料の特性である、ヤング率や降伏点、脆性特性などは放射線によって変化するはずです。特にBWRの場合は、放射能を含む水を蒸気タービンまで導くため、タービンの羽根は放射線にさらされます。もともと火力発電所の蒸気より、原子力発電の蒸気は湿り度が高い(蒸気中に水滴が多い/出典http://www.toshiba.co.jp/nuclearenergy/kangaeru/iec-pa4.htm)ためタービンの羽根が損傷しやすいので(エロージョンとかコロージョンとか呼ばれます)、放射線による材料劣化は寿命に影響を与えます(通常、金属材料に放射線が当たって寿命が延びることはありません)。
 企業のノウハウで蓄積があるかもしれませんが、もともと海外のGEやウエスチングハウスから輸入した技術で最初から日本企業に技術の蓄積があったとは思えません。
 放射線もα線、γ線、β線、中性子線などがあります。それぞれ影響が違うはずです。
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