SSブログ

カレン・シルクウッドの死 [原子力発電]

「カレン・シルクウッドの死」という実話のルポルタージュものの本を読みました。
アメリカのオクラホマ州で彼女は28歳という若さで不可思議な自動車事故で謎の死を遂げた。カー・マギー社という原子力発電または実験炉用の燃料棒製造工場で働いていた。工場内のプルトニウム汚染のひどさや欠陥のある燃料棒をごまかして納品されるなどずさんな品質管理状態に腹を立てていた。たまたま、参加した組合活動の中で、労働者の環境改善ができるかもしれないと思い、身を投じていった。しかし、会社側は環境管理の落ち度を認めず、国の管理監督機関(アメリカ原子力委員会(AES))も認識しなかった。そこで、最後の手段、内部告発のために資料を持って、新聞社の記者に会いに行く途中に事故にあった。警察もFBIも真剣には調査せず、薬の乱用と飲酒による自損事故で片づけられてしまった。家族は名誉回復のため民事裁判で争った。弁護士の地道で血のにじむような努力、脅迫にも屈せず、名誉は回復された。彼女は何者かの車に追いかけられ、押しだされ、逃げようとして大きく道をそれたのち、川の側壁に激突して亡くなったのだった。しかし、誰も罰せられない。この本のなかでは、燃料棒製造会社-AES-FBI-警察がすべてグルになって、真実をもみけそうとしていると推定している。
当時のAESは原子力発電を推進する立場の省庁の中に属していました。日本の原子力安全・保安院も経済産業省(=従来は原子力産業推進の立場)に属しており、その独立性に疑問が持たれます。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。