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自作スピーカー用のネットワークパーツで注意していること [オーディオ]

私はスピーカー自作はフルレンジ派なので、基本、ネットワークにはコンデンサと固定抵抗(可変抵抗は高いので)しか使いません。
1.コンデンサー
・コンデンサーは種類が多く、比較的耐電圧は大きいのでどのタイプも使用できますが、お勧めはポリプロピレンコンデンサーです。また、絶対に使ってはいけない(メーカー製はたまに使用されていますが)電解コンデンサーです。理由は以下です。
コンデンサーが音質に影響を与える因子としてtanδという指標があります。これはFOSTEXの技術解説書(FOSTEX発行「マイオリンジナルサウンド100」)からの受け売りになりますが、tanδは誘導体の振動による熱損失で%で表示されます。電解コンデンサーは3~10%、ポリプロピレンコンデンサーは0.3~0.6%と低い値になっています。
FOSTEXの純正コンデンサーは高価なので、私は指月(シヅキ)のポリプロピレンコンデンサーを使っています、容量にもよりますが通常使う範囲で300円/個でコイズミ無線(通販・店舗)で購入できます。多くのスピーカーで使っていますが、音質的には満足です。

2.固定抵抗(可変抵抗は高価なので)
・抵抗でやっかいなのは温度ドリフトです。特にオーディオ用は10Wとか30Wとか発熱量が大きいので抵抗の温度変化に対する抵抗値の変化が問題になります。通常、温度が上がれば抵抗が上がります。その温度に対する抵抗変化が小さい物が必要とされます。
先に、お勧めの抵抗を紹介します、それはメタルクラッド抵抗です。
メタルクラッド抵抗.jpg
かつては、8Ω10W,1Ω10Wクラスはセメント抵抗が主流でしたが、抵抗体を金属で覆い放熱性を高めたのがメタルクラッド抵抗です。
高くても安心の品質で購入するなら、コイズミ無線で買うのが確実です。私はチャレンジャーなので、秋月電子(電子部品通販大手)で中国製のメタルクラッド抵抗を試しています。今のところ、音質は良いです。コイズミ無線で8Ω10Wタイプを購入すると1個1,748円(税込)ですが、秋月電子の中国製は同じタイプで1個250円(税込)です。ただし、要注意はともに通販での購入になり、送料がかかりますので、送料込で安いかどうか判断してください。関東地区の方は秋葉原にあるコイズミ無線の店舗購入という方法もあります。今のところ、秋月電子のメタルクラッド抵抗を固定アッテネータに使用していますが、音質的には不満はありません。
・あと、あまりお勧めできない抵抗としては、炭素被膜抵抗です。この抵抗は、発熱してくると抵抗値変化が大きいためです。金属皮膜抵抗なら問題ありません。コイズミ無線では金属皮膜抵抗の10Wクラスのものも販売しており、メタルクラッド抵抗より安価に販売されています。しかし、放熱性を考えるとやはり、メタルクラッド抵抗の方が音質的には有利かと思います。

3.蛇足
メーカー製のデジタルアンプや、最近よく雑誌の付録で出ているデジタルアンプですが、もし、信号系に電解コンデンサーが使用されていたら、即座にポリプロピレンコンデンサーに変えてください。音が変わると思います。電解コンデンサーが電源系に使用されているのは問題ありません。ただし、電源系でもオーディオ用電解コンデンサーの方が充放電性能が良いのでそちらに変更した方が良いと思います。また、電解コンデンサーの耐電圧はピーク電圧やサージ電圧を考えて余裕を持たした高めの電圧を選択し、温度仕様も50℃では心もとないので、100℃仕様とか、放熱する部品と接近している場合は150℃、250℃仕様に変更した方が安全です。

※コイズミ無線さんには巧妙に作ったニセサイトがあるそうなので注意してください。
コイズミ無線さんのHP
http://www.koizumi-musen.com/
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