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いい加減に海外製品礼賛はやめましょうよ [オーディオ]

(一部再掲)雑誌<音楽の友>1965年4月号掲載のオーディオ・ア・ラ・カルトで故長岡鉄男氏が「オーディオ心理学」というタイトルでブラインド・ホールド・テストいわゆるブラインドテストについて寄稿しています。FM東海主催で数百名のオーディオファンを集めて実施されたそうです。1回目のスピーカーのテストでは機種を明示して実施。結果は定評がある機種が上位を占め、2回目のカートリッジ(アナログプレーヤーから針を通して音を取り出す心臓部の部品です)のブラインドテストを実施したところ、1位は国産の新製品で、有名な海外製品はかなり下位に落ちたとのこと。
あと、同様に長岡鉄男氏がブラインドテストについて寄稿された記事を読んだことがあります。1971年FMfan5号(FMfan特別編集MOOK21「開拓者・長岡鉄男」にも転載されています)に掲載された記事です。長岡氏を含め複数の方々がアナログプレーヤーにカートリッジのブラインドテストを実施したところ、安価な国産が高価な海外製品に勝ってしまうことが起こり、テストが中止されたそうです。その場の結論は「海外製品の価値は外観の美しさも含めて評価すべきだ。」とされたそうです。アンプ、スピーカーもブラインドテストこそ実施されていませんが、長岡氏は国産オーディオと海外製オーディオに音質的な差はないとしています。
安価な国産機が高価な海外製品に音質で勝つということは、既にこの時代から知られており、今に始まったことではないということです。それを長岡鉄男氏が寄稿したということは、名だたるご高齢のオーディオ評論家の皆さんは十分承知していたはずです。
また、長岡氏は1979年週間FM7月25日号(ONTOMO MOOK「長岡鉄男 観音力アンソロジー」にも転載されています)で「オーディオ評論は可能か」というタイトルで以下のように述べています。所詮、オーディオ雑誌は企業からの広告収入で成り立っている。だから、欠点だらけのものを挙げて徹底的に叩くということができないから、評論しないというスタンスをとるしかないのです。だから、長岡氏は海外製品の評価をしていないものが多いと推定されます。
この姿勢は氏がオーディオ評論を続けた1999年まで貫かれています。
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