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トールボーイスピーカーSSP-301の大改造 [オーディオ]

SSP-301を100WB03Bという10cmフルレンジユニット使って改装したものの、ユニットが非力でバスレフダクトを生かせず失敗しました。せっかくこの37Lという大きなトールボーイ箱を生かそうと、いよいよ人生初めての20cmフルレンジに手を出しました。今まではユニットをFostexにこだわっていたため20cmの場合、例えばバスレフ用ユニットFF225WKは1本13,000円もします。2本で26,000円はハードルが高く断念していましたが、近年海外のユニットが数多くコイズミ無線のネット通販で紹介されるようになり興味を持ちました。

中でも、20cmフルレンジでドイツのVisation BG20。Fo=38Hzと低く能率も92dBと高くダブルコーンなので比較的高域まで伸びているユニットです。重さが1.3Kgと軽いためおそらくマグネットは小さめで磁器回路は非力(Fostex FF225WKは3.5Kgあります)。しかし、価格が3,492円(税込)と極端に安い。マグネットが非力な場合は大きな箱で鳴らせば良いはず。メーカー推奨も30~50Lの箱を推奨しています。今回の改造用の箱は37Lとうってつけ。また、バスレフポートの共振周波数は推奨は42Hz。SSP-301のバスレフポートの共振周波数は45Hzとほぼ設定がぴったり。2本で送料込みでも7,734円と激安。どうせ役に立ってない箱のお試しだから買いました。また、F特を見ると15KHzくらいまでしか期待できないので、スーパーツイーターも追加することにしました。

相性も考えて同じVisationのドームツィーターDTW72 BG20と同じインピーダンスは8Ωで能率は91dB、BG20が92dBなのでアッテネータなしで行けます。DTW72 BG20は23KHzまで再生可能。価格は1本1741円なので2本で3482円。安いです。しかも、ドームはポリカーボネート製で紙とか布ではないので、時間経過によるヘタリが少ないと思われます。クロスオーバー周波数は20KHzとし、ツィーター側にシズキ製ポリプロピレンコンデンサー1μF1個で6dB/octフィルターだけとし、接続は、改造の都合上フルレンジとツィーターの位置が近いので逆相接続としました(経験則)。
写真は左が改造前で右が改造後です。

SS-301追加改造6_trim.jpg20cm2way大型フロア.jpg

音は、まだ、エージング中なので何とも言えませんが、バスレフダクトからは結構しっかり低音出てます。低音のボリューム感は20cmフルレンジということもあり、100Hzくらいはコーンからも出てる感じがあります。低音が結構出ていてもボーカルに音が被ることも無く、音の分離は良いです。f特(下記)から見ると10KHz以上が暴れ気味なので、落ち着くのにエージング100時間くらい必要かもしれません。全体の音のイメージは大味かと思いきや結構細かい音もきれいに出ていますが、高音域が物足りなく感じます。クロスオーバー周波数が高すぎたかもしれません。13〜15KHzくらいに下げて調整してみたいと思います。
その後、ツイーターの+側と直列につないだ、シズキの1μFのポリプロピレンコンデンサーを1.5μFに変更。思いきって、クロスオーバー周波数を20KHzから13KHzに変えました。聴感上は高域はヒステリックにならず、むしろ今まで聴こえて来なかったシンバル系の音が聴こえるようになりました。フルレンジスピーカーから出る音はf特の通り、10KHzから急降下しているようです。まだ、音が安定していないので、様々なジャンルの音楽を聴いて、エージングを楽しもうと思っています。
BG20_f特.jpg

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フルサイズコンポオーディオの終焉 [オーディオ]

日本オーディオ協会が今から5年前の2016年に出していた事業方針を見つけました。
「基本方針:「国内における新たなオーディ国内オーディオ市場は、1,986年の7千億円の出荷金額をピークに今や1/3まで縮小しました。登場により多少のフォーマットやメディア変化はありましたが基本的にはCDを基本としたパッケージメディア中心の市場であったといえます。そのCDもそろそろ終焉を迎えようとしています。つまりCDを基本としたパッケージから配信というノンパッケージへのメディアチェンジが今起きようとしています。」
非常に客観的な分析がされ、フルサイズコンポで大型スピーカーを構え、良い音を求める分野は極めてニッチな市場になりました。残念としか言いようがありません。

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過去の失敗作スピーカーを改造 [オーディオ]

過去の失敗作スピーカーを改造しました。
かつて、FOSTEX FE-103En×2発のバーチカルツインスピーカー(独立したバスレフを2つ結合した構造)を製作しましたが、中域ばかり盛り上がり、低域と高域が沈んだ、いわゆるカマボコ型の最悪のf特のスピーカーになってしまいました。原因は推定ですが、2本のスピーカーの距離が近いため、音が相互に干渉し、低域と高域は打ち消し合う方向に、中域は強め合う方向になったと思います。
この箱は、大変頑丈に制作したためもったいないため、13Lのバスレフ(fd=58HZ)側のみ生かし、新たに、FE-103Enよりマグネットが強力な、コイズミ無線オリジナル・フルレンジスピーカー100W03B(現在、販売中止)をメインに、ドームツィーターART社製コイズミ無線取り扱いのART-25HP-03(こちらも、現在販売中止)を使い2WAYバスレフスピーカーに再生しました。
BSP-801大幅改.jpg
ツィーターがついている側のバスレフ箱は吸音材を沢山詰めて、実質密閉型に近いです。ネットワークはツィーター側に6dB/octのフィルムコンデンサー1.5μFでクロスオーバー周波数は18kHZとしました。100W03Bは10kHZから高域はだら下がりのf特なので、この程度の周波数としました。
音は、トーンコントロールのBASSでほんの少し低域を増してやればちょうどいいバランスでバスレフポートからもしっかり低音が出ます。100W03Bのfo=75HZなので、おおざっぱな計算上では58HZの音は出るはずだったのでほっとしました。
100W03BはFE-103Enよりマグネットが強力とは言え、マグネット重量が190gから271gに増えた程度なので、13Lという箱が大きすぎた感はあります。とは言え、手塩にかけて制作した箱が再生できたことはうれしい限りです。
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FOSTEXがFEシリーズを一新 [オーディオ]

FOSTEXがスピーカーユニットの最も定番シリーズのFEシリーズを一新しましtた。

 旧(税込定価)  →   新
FE-83En(5,076円)     FE-83NV(5,720円)
FE-103En(6,480円)    FE-103NV(7,480円)
FE-126En(7,344円)    FE-126NV(8,690円)
FE-166En(10,692円)    FE-166NV(12,650円)
FE-206En(14,688円)    FE-206NV(17,380円)

FE-83Enと103Enはバスレフ向きで、FE-126Enを含む口径が大きいものはマグネットが強力なので、バックロードフォーン向きです。
新しいNVシリーズではマグネット重量が非公開になっていますが、仕様、総重量から推定するとほぼEnシリーズと同じマグネット仕様だと推定されます。改良項目は以下の内容です。
●超叩解ケナフを主材料とする新規コーン紙
●ハトメレスによる中音域の低歪み化
●ポケットネックダンパーの採用
●金メッキ端子
これら改良項目の割に値上げ幅が大きいと感じました。

https://www.fostex.jp/speaker-unit/


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TEAC A-R630 MKiiはバケモノ。この価格でこの音は凄い。 [オーディオ]

A-R630 MKii_3.JPG
TEAC A-R630 MKiiを購入しました。出力段がFETということで興味津々でした。以下は私の評価結果です。

【デザイン】左右対称なデザインを狙った割には、バランスが良くないですね。明らかにマランツPM5005のシンメトリカルデザインの方がはるかに良いです。

【操作性】通常のフルサイズリモコンより長さが短い割にボタンが密集して使いづらいです。また、ボリュームの実用調整範囲が狭くリモコンを使った音量調整に苦労します。

【音質】出力段にFET使用で興味がありました。音は、マランツPM5005、ヤマハ A-S301、DENON PMA-390REと比較して以下のような特徴があります。
1.音像が他のアンプよりはっきりして鮮明です。ボーカル像がはっきりしています。
2.音色に味付けが無くフラット。
3.低域の押出しは、PMA-390REと同等パンチ力があります。しかし低域も鮮明でボーカルにかぶることはありません。高域はPM5005のような艶はありませんが、素直に伸び切っている感じがします。ドラムのシンバル音がヒステリックになることはありません。三浦大知、Misia等J-popを聞きましたが、印象は全て同じでした。
この価格で、この音を実現しているのは凄い。

【パワー】十分すぎるくらいあります。

【機能性】DACが内蔵されていませんが、価格からすると仕方がありません。

【入出力端子】アナログ・プリメインアンプとしては十分です。

【サイズ】フルサイズコンポですから小さくないですよね。

【総評】16、732円(税込)でJoshinから買いました。高音質と音の粒立ち、スピード感、低域のパンチ力に驚きました。パネルデザインとリモコンの使い勝手がもっと良かったら、もっと爆発的に売れているでしょう。ちなみに試聴に使用したCDプレーヤーはパイオニアのPD-30AE,スピーカーは自作でD-100改(長岡鉄男氏設計のバックロードフォーンD-100をベースに変更を加えたもの+スーパーツィーターとしてFOSTEX FT17Hを逆相接続)です。
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フルデジタルプリメインアンプはなぜ主流にならないのか?その2 [オーディオ]

フルデジタルプリメインアンプは主流にならないのか?もう一度考えていました。
そもそもフルでなくてもデジタルプリメインアンプは通常のアナログプリメインアンプよりも高価です。それは単純にDACを内蔵しているからというだけでなく、現在のデジタルプリメインアンプはDSD 5.6MHZ対応を謳い”ハイレゾ対応”で売ろうとしているからではないでしょうか。
通常のアナログプリメインアンプでは、帯域としてせいぜい196KHZまでカバーしていれば良いのですが、DSD 5.6MHZ対応のデジタルアンプは5.6MHZという高周波ノイズ源を抱えた上、このノイズによる雑音を抑えなくてはなりません。これにおそらく回路的にお金がかかるのではないでしょうか?KHZ帯よりもMHZ帯のノイズ抑制は困難です。特にスイッチングノイズの抑制と波形を崩さないことの両立はいくらデジタルと言えども難しいのです。
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デジタルアンプ紹介のブログにはフェイク物が多すぎる! [オーディオ]

「おすすめデジタルアンプ」で検索したら、とんでもないHPが数多く出てきました。
ほとんどのHPはアフリエイト(広告クリックで収入を得る)で稼ぐ目的で、ろくに音も聞かず、カタログの写真やスペックを多用して、結論が貧相なものが多いです。中には誤った情報もよく入っています。いくつか例を挙げます。

・プリメインアンプ・ヤマハS-301はデジタルアンプである。→誤り
理由:S-301はDAC内蔵プリメインアンプなので、デジタル入力が可能なだけで、中身はアナログアンプです。デジタルアンプとは、パワーアンプ部がデジタル処理で増幅するものをいいます。

・アンプ出力10Wでは実用にならない。→誤り
理由:私たちが通常聞いている範囲では、聞くスピーカーの能率次第ですが、市販の6Ωブックシェルフスピーカーの場合、0.1~0.5W程度くらいしか使っていません、1~2Wで鳴らしたら騒音になります。10Wあれば、家庭で音楽を楽しむ用途としては十分です。

追伸、フルデジタルプリメインアンプとデジタルアンプの違い(デジタル入力可能な場合)を信号の流れで説明します。

<デジタルアンプ>
入力デジタル信号→D/A変換器→LPF(ローパスフィルター)→アナログプリアンプ(含むアナログボリューム)→A/D変換器→デジタルパワーアンプ→D/A変換器→LPF→スピーカー

<フルデジタルアンプ>
入力デジタル信号→デジタルボリュームで出力調整する回路→デジタルパワーアンプ→D/A変換器→LPF→スピーカー

デジタル処理はPCM方式とΔΣ方式があり、それぞれ特徴があり、メーカーが選択するICで処理方法が決まります。

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フルデジタルプリメインアンプはなぜ主流にならないのか? [オーディオ]

フルデジタルプリメインアンプDENON PMA-30の試聴結果は正直言いまして残念でした。
しかし、なぜフルデジタルプリメインアンプは主流にならないのでしょうか?

安価でベストバイ、ハイCPプリメインアンプは以下のように多数ありますが、すべてアナログプリメインアンプです。
MARANTZ PM5005
DENON PMA-390RE
YAMAHA S-301(DAC内蔵)
ONKYO A-9050(DAC内蔵/生産完了品、後継はA-9150)

もうひとつ、疑問なのは、なぜフルデジタルプリメインアンプはミニコンポサイズにしてしまうのでしょうか?スピーカーへ出力する最終段はどのみちD/A変換後、それなりの出力電流が必要なので、トランスも大型のものが必要なのではないのでしょうか。小型にこだわった結果、中途半端なもになっていないでしょうか?
TEACが出しているデジタルアンプも同様のことが言えます。なぜ、小さくしてしまうのでしょうか?しかし、PMA-30と同条件でデジタルアンプ TEAC A-H01(生産完了品)で試聴したところ、低音は必要十分しっかり出ています。つまり、設計次第ということになります。
PMA30&AH01_3.JPG
A_H01.jpg
いろいろ調べると、現在、発売されているミニコンポのほとんどがパワーアンプ部はデジタルアンプ化されていました。つまり、高効率で発熱が少ないデジタルアンプはミニコンポ向けということになります。また、高効率ゆえ低消費電力で省エネ社会にもマッチするということです。

フルデジタルアンプのメリットは、そのSN比の高さにあります。通常のデジタルアンプはせっかく音楽情報がデジタルで入ってきても
 D/A変換→アナログプリアンプ→A/D変換→デジタルパワーアンプ→D/A変換
という具合に一度内部的にアナログに戻してしまうため、当然S/N比が悪くなります。
ただし、この差が、どの程度の差かということです。

私の使用しているバックロードホーンD-100改でも、その差はわずかに聞き取れるレベルです。あまりオーディオに興味がない方は差がわからないかもしれません。長岡鉄男氏設計のスーパースワンならわかりやすいかもしれませんが・・・。

また、デジタルプリメインアンプが不発だったのも理由の一つかもしれません。下記のような比較的サイズが大きなデジタルプリメインアンプ製品が発売されていましたが、現在は生産完了し、後継機種も出されていない状態です。

SONY UDA-1
ONKYO A-5VL
ONKYO A-7VL

いずれも、あまり安価な製品では無く、実売価格で5万円以上はしたようです。
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DENON フルデジタルプリメインアンプ PMA-30を試聴しました [オーディオ]

DENON PMA-30を試聴しました。
PMA30_4.jpg

<試聴システム>
・CDプレーヤー DENON DCD-50
・プリメインアンプ DENON PMA-30
※接続:CDからコアキシャルデジタル出力し、PMA-30のデジタル入力へ接続。ケーブルはSONY製コアキシャルデジタル専用OFCケーブルRK-DVD10/1.0m。DACはPMA-30内蔵のものを使用。
・スピーカーケーブル 3.5mm2(1芯線構成:Φ0.32mm×45本)(4芯キャプタイヤ)1.4m×2本
・スピーカー D-100改(長岡鉄男氏設計のバックロードフォーンD-100をベースに変更を加えたもの):D-100からの変更点
 ・スピーカーユニットをFF125K→FE126Enに変更
 ・スーパーツィーターとしてFOSTEX FT17Hを逆相接続で追加。クロスオーバー周波数は29KHz
  で0.68μFのPARC AUDIOのポリプロピレンコンデンサーで6dB/octのフィルターのみ。
  アッテネータはオーディオ用抵抗で構成。FE126Enの能率に合わせこみしました。
 ・板材をt=15mm合板からt=12mmのパーティクルボードに変更
 ・板材を薄くしたため、バッフル・天板・背板を板材2枚重ねで補強
 ・音道に変更なし。
参考:D-100のホーンカットオフ周波数は64Hz

<試聴に使ったCD>
・J-pop、Rock、80年代POPS・DISCO MUSIC

<試聴結果>
全音域で透明度の高い音でフルデジタルの良さが出ているが、どのSOURCEを聞いても低音のパンチ力が欠けるところが大変残念。これは、電源系が弱いからか、音作りから来ているのか原因はわかりませんが。BASSを+4dBしても、聴感上低音不足に感じます。これはなんとかしていただきたいです。バックロードフォーン用の磁気回路が強力なスピーカーユニットもドライブできるように改善をお願いしたいです。
また、スーパーウーファーを追加しても、メインスピーカーとのつながりが悪いです。これは機能面の不足(PMA-30でスーパーウーファーへ送る信号のカットオフ周波数の選択や位相切替の機能がない)の結果です。


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DENON フルデジタルプリメインアンプ PMA-30が来ました [オーディオ]

DENON PMA-30が来ました。
PMA30_1.JPG
PMA30_4.jpg
リモコンが小さすぎて使いにくいです。DCD-50のリモコンと比べ、電池の出し入れがしやすくなったことは評価できます。

PMA-30のリモコン(左)とDCD-50のリモコン
PMA30_2.JPG
PMA30_3.jpg


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