SSブログ

スピーカー自作のススメ2 [オーディオ]

SP設計図面.jpg

 この図はホームシアターのリア用スピーカーとして作ったものの簡単な図面です。バスレフタイプのスピーカーなので、リアに低音増強用のダクトが付いています。スピーカーユニットはFE-103を前提にしておりますが、FE-103Enもほとんどスペックは同じなので、そのまま行けます。計算はFE-103Enに合わせて再度しております。
 まず、大雑把に外寸を決めます。箱の内容積が5リットルくらいを狙います。メーカー推奨は6リットルですが5リットルでも十分良い音で鳴ります。ただし、箱が小さくなればなるほどスピーカーが出せる低音の限界が上がってきます。言い換えると低音が出なくなります。
 私は最終的に、W=182ミリ、D=200ミリ、L=198ミリに決めました。なんでこんな中途半端な数値かと言うと最後は1枚の板からどう切り取るかということを考えて無駄の少ない寸法にしたいからです。板はMDF板で板厚t=12ミリのものを使いました。
 まず、スピーカーユニットのバネ力So求めます
 So=(2πxfo)^2xmo (fo:スピーカーの規格にある最低共振周波数です(HZ),mo=スピーカーの規格にある振動系の実効質量(g))
 So=(2x3.14159x83)^2x2.55=693515
 次に大雑把な箱の内容積Vco(リットル)を求めます。
 Vco=(182-2x12)x(200-2x12)x(198-2x12)/1000/1000=4.838592
 次に箱の中の空気のバネ力Scoを求めます。
 Sco=14000xa^4/Vco=14000x4^4/4.838=740711  (a:スピーカーの規格にある実効振動半径(cm))
 次に仮のfoc(スピーカーを箱の中に入れた場合の最低共振周波数(HZ))
 仮のfoc=0.16xSQRT((So+Sco)/mo) (SQRT=√(ルート)のことです。)
      =0.16xSQRT((693515+740711)/2.55=120.0(HZ)
 また、foc2=0.16xSQRT(So/(mo+1.2Vco))=0.16xSQRT(693515/(2.55+1.2x4.838592))=46.1(HZ)
 バスレフの場合は、スピーカーの最低共振周波数のピークが2つ現れます。それをfocとfoc2という名前にしております(詳細は長岡鉄男氏の著書を参考にしてください)。簡単に言うと、この箱に入れるとfoc=120.0HZまでの低音は出るが、それ以下しばらく出ず、また46.1HZ近辺の音が出るということです。結局46.1HZと120HZの中間の低音が出ずポッカリと穴があいてしまうということになります。このちょうど中間の低音をダクトの共振周波数として、ダクトからこの穴を埋める低音を出してもらい、低音不足を補うというのがバスレフの設計です(つづく)。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。