SSブログ

自作スピーカー用板材選定 [オーディオ]

最近、自作用スピーカーユニットとスピーカーBOXキットの併売や、別売りスピーカーBOXをよく見かけます。ここで、注意しなくてはいけないのが板材の材質です。
スピーカーBOX用板材の条件は、下記にようになると思います。
1. 固くて重い材料(スピーカーを駆動しても、箱が振動しないため)
2. 板材の表面に凹みがなく均質であること(板が薄い部分があるとそこが振動しやすくなる)
3. 内部に空洞がないこと(板が薄い部分があるとそこが振動しやすくなる)
なぜ、箱が振動してはいけないかと言いますと、箱の振動=箱から不要な音が出て、また、箱の振動がスピーカーに伝わり音を劣化させる、からです。
結論から言いますと、ホームセンターで入手可能な材料で、最もこの条件に当てはまるのは、パーティクルボードです。
理由 1.比重が大きい(下記に材料ごとの比重(目安)を記載します。出典はWebです。)
 パーティルボード 0.72
 MDF板 0.61
 ラワン構造用合板、JASコンパネ 0.60~0.64
 針葉樹合板(表面針葉樹、内部ラワン) 0.58
 パイン集成材 0.49
 ラワンランバーコア材 0.37
 
理由 2.均質であり、内部に空洞がない
 パーティルボード=木材チップを接着剤で固め、圧縮・成形した板
 MDF板=作り方はパーティクルボードと同じだが、もっと木材チップのサイズが小さく、カット断面の外観が良い
 ラワン構造用合板、JASコンパネ=板の片側は木の節部分に陥没しているところが目立つものもある。構造用合板の中には、良質なものもある。
 針葉樹合板(表面針葉樹、内部ラワン)=板を層状に接着材で張り合わせた合板。すべてが針葉樹材(例:シナ合板)は柔らかすぎてスピーカーBOXには向かない。
 パイン集成材=短い材料を組み合わせ、接着剤で接合、圧縮成形されており、均質
 ラワンランバーコア材=内部に空洞がある。

以上から行きますと、2番目に良いのはMDF材です。MDF材は木材チップのサイズが小さく、きめ細やかなので、断面カットした場合は、平面と同じ性状で見栄えが良いです。しかし、高価でパーティクルボードの約2倍の価格になります。多くのキットはこのMDFが使われることが多いようです。しかし、キットによっては、板厚9mmというものがあります。私の経験上、これは薄すぎます、これでスピーカーを作って鳴らした場合、ボリュームを上げるとすぐに箱が振動し始め、音が劣化します。
FOSTEXが販売しているスピーカーBOXキットをよく見ていただければ、上記が正しいことをご理解いただけると思います。FOSTEXのBK-WKシリーズのBOXは天地・側面はパーテイクルボードを使用し、バッフルは板厚18mmのMDF板を、裏板は板厚12mmのMDF板を使用しています。

追記 2014.3.20
webを見ていましたら、自作スピーカー用板材として、フィンランドバーチ材が挙げられているHPをいくつかみつけました。内容からしますと、比重が0.7とパーティクルボードとほぼ同等で見栄えが良いということでしたが、価格は高いですね。たまたま見たHPでは板厚12mmで1200×1200mmで7,822円(税込)でした。私が購入しているパーティクルボードは板厚12mmで910×1820mmで1,680円(税込)です。同サイズのMDFは、はっきり覚えてませんが、3,500円(税込)くらいでした。確かに、ホームセンターの材料は、そのホームセンター毎で材料の質も異なるでしょうし、物によっては持ってわかる重さの差があるかもしれませんが、私が普段から通っている「ユーホーム」のパーティクルボードに関しては、そんなばらつきはありませんでした。要は、手間をかけて安いものを探すか、手間をかけずに高級材を使うかという選択だと思います。スペックからしますと、フィンランドバーチ材は十分、自作スピーカー用板材として向いていると思います。

o
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。